今回の記事では、マグネシウム及びマグネシウム合金における圧延加工のポイントをご説明します。マグネシウムの圧延における基礎知識も併せてご説明しますので、是非参考にしてください。

マグネシウムとは?

マグネシウムとは、非常に軽量な金属です。原子番号12の元素であり、元素記号は「Mg」となります。

マグネシウムの特徴と用途

マグネシウムの大きな特徴として、①軽量②高い振動吸収性③高い切削加工性、が挙げられます。

軽量

マグネシウムは、強度が高いということに加えて、非常に軽いという特徴を持ちます。マグネシウムの比重は約1.7とアルミニウムの比重約2.7よりも軽いことが分かります。その為、スマートフォンやパソコンなど強度を保ったまま軽量化したいという場面で使用されることもあります。

高い振動吸収性

マグネシウムは、振動を受けた際に吸収または放出させる性質が他の金属に比べて優れています。

高い切削加工性

マグネシウムは、切削加工がしやすい金属で使用する加工工具の寿命も長くなります。圧延加工では冷間圧延だと加工率を大きく取ろうとすると材料に割れが発生する為、熱間圧延で材料や圧延ローラーを加熱した状態で圧延することが多いです。但し、マグネシウムは燃えやすいという特徴があり加工及び取り扱いには注意が必要です。

 

マグネシウム及びマグネシウム合金の圧延加工におけるポイント

前述のとおり、マグネシウムは様々な用途で使用されていますが、当社はそれらの素材となるマグネシウム及びマグネシウム合金を圧延する圧延機を製造しています。マグネシウム及びマグネシウム合金の圧延と言っても、板圧延、直接圧延など圧延の方法は様々で、それぞれの圧延加工におけるポイントをご説明します。

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板圧延

マグネシウム及びマグネシウム合金板の圧延では、冷間圧延だと加工率を大きく取ろうとすると材料に割れが発生する為、熱間圧延で材料や圧延ローラーを加熱した状態で圧延することが多いです。圧延ローラーにカートリッジ式のヒーターを組込み、ローラー表面温度を約300℃まで上げられる圧延機の製造実績もあります。圧延機の仕様としては異周速機構やペアクロス機構などを追加することも可能です。

直接圧延

マグネシウム及びマグネシウム合金の直接圧延では、溶湯状態の材料から圧延によって直接板を製造することができます。圧延機入側の可傾炉を傾けて、溶湯状態の材料をタンディッシュに流し込み、湯面制御しながら圧延ローラーで急冷し板を製造します。圧延機入側のタンディッシュの形状で板幅などを決めることができます。

冷間圧延、温間圧延、熱間圧延

板圧延でも溝圧延でも、冷間圧延機、温間圧延機、熱間圧延機など、圧延方法によって様々な圧延機の製作が可能です。圧延条件によっては圧延ローラーにロールヒーターを組込み表面温度を上げておくこともできます。圧延機前後に予熱装置や巻取機、張力発生装置などの前後装置を製作することも可能です。

マグネシウム及びマグネシウム合金の圧延機は当社にお任せください

マグネシウム及びマグネシウム合金の基礎知識、マグネシウムの圧延加工におけるポイントについてご説明させて頂きました。
圧延機・ロールプレス.comを運営する大野ロールは、マグネシウム及びマグネシウム合金を対象とした圧延機の納入実績を数多く保有しています。マグネシウム及びマグネシウム合金の様々な圧延を行うことができ、これまで培ってきたノウハウ・経験を活かし、圧延条件のご相談もお受けしています。また、マグネシウム及びマグネシウム合金の圧延加工を新たにご検討中で、既設機を用いて行いたいというご要望をお持ちの皆様、既設圧延機の改造も可能です。マグネシウム及びマグネシウム合金の圧延加工を行う圧延機の導入を検討中の皆様、お気軽に当社に御相談ください。

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